- 1. 概要
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2009年10月01日午前8時52分頃(現地時間、日本時間同10時52分頃)、インドネシア・スマトラ島内陸でマグニチュード(Mw)6.6の地震が発生しました。
この地震は横ずれ型のメカニズムであり、深さは約25kmに決まりました。現地では、この地震による被害が発生している模様です。
- 2. 地震の発生場所
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この地域では、インド・オーストラリアプレートがスマトラ島に対し斜めに沈み込んでおり、そのひずみ成分を解消するように、内陸に横ずれ型のスマトラ
断層が発達しています。震源の位置と地震のメカニズムから、今回の地震は内陸のスマトラ断層の活動であると考えられます。
スマトラ断層の各セグメントでは近年多くの地震が発生しています(図2)。今回の地震の震源の北にあるSiulakセグメントでは、1995年にマグニチュード
(Mw)7.0の地震がおきています。一方、今回破壊したと思われるDikitセグメントでは、Sieh and Natawidjaja (2000, JGR)による調査では大きな地震が
記録されておらず、空白域になっていたと考えられています。
図2. スマトラ断層沿いの近年の地震活動。星印は本解析による震源(セントロイド)位置を示す。青線はスマトラ断層の地表トレースを示す(Muller et
al., 1997, JGRによる)。スマトラ断層のセグメントと地震の年代は、Sieh and Natawidjaja (2000, JGR)による。
最終更新日:2009年10月01日
防災科学技術研究所 国際地震観測管理室
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