- 1. 概要
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2009年9月30日午後5時16分頃(現地時間、日本時間同7時16分頃)、インドネシ
ア・スマトラ島でマグニチュード(Mw)7.5の地震が発生しました。この地震は
逆断層型のメカニズムであり、深さは約 70〜80 km に決まりました。現地では
この地震による被害が発生しており、多数の死傷者がでている模様です。
- 2. 地震の発生場所
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この地域ではインド・オーストラリアプレートが、ユーラシアプレート上に位
置するスマトラ島の下に、北向きに沈み込んでいます(図2-1、図2-2)。メカ
ニズムが北西−南東圧縮の逆断層型である事から、今回の地震はプレート境界
の地震ではなく、プレート内での地震であると考えられます。
図2-1. スマトラ島周辺のUSGS PDEによる震源分布(丸印、1973年-2009年)およ
び本解析による震源(セントロイド)位置(メカニズム表示)。
図2-2. 図2-1上A-Bにおける震源分布の鉛直断面。星印が本研究による震源
(セントロイド)位置。
- 3. 破壊の継続時間
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震源関数の解析結果から、断層破壊にかかった時間は12秒と決まりました(図
3)。この継続時間は同規模の地震に対する経験的な値(Mw=7.5の場合は約28
秒、 Ekstrom and Engdahl, 1989, JGR)と比べて短い値が推定されました。
図3. 震源関数の推定結果(青線)。
最終更新日:2009年10月01日
防災科学技術研究所 国際地震観測管理室
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