2009年09月02日 07:55 (UTC) インドネシア・ジャワ島西部の地震 (Mw 6.9)

Java, Indonesia, September 2, 2009, 07:55 (UTC) (Mw 6.9)






1. 概要

2009年9月2日午後2時55分頃(現地時間、日本時間同16時55分頃)、インドネ シア・ジャワ島西部でマグニチュード(Mw)6.9の地震が発生しました。この 地震は逆断層型のメカニズムであり、深さは約50〜60kmに決まりました。現地 ではこれらの地震による被害が発生しており、多数の死傷者がでている模様で す。


2. 地震の発生場所

この地域ではインド・オーストラリアプレートが、ユーラシアプレート上に位 置するジャワ島の下に、北向きに沈み込んでいます(図2-1、図2-2)。メカニ ズムが東西圧縮の逆断層型である事から、今回の地震はプレート境界の地震で はなく、プレート内での地震であると考えられます。

図2-1. ジャワ島周辺のUSGS PDEによる震源分布(丸印、1973年-2009年)およ び本解析による震源(セントロイド)位置(メカニズム表示)。

図2-2. 図2-1上A-Bにおける震源分布の鉛直断面。星印が本研究による震源 (セントロイド)位置。


3. 破壊の継続時間

今回の地震では、断層の破壊が比較的短い時間で起きていた事が波形解析から 分かりました。震源関数の解析結果からは、断層破壊にかかった時間が2〜4秒 と、同程度のマグニチュードに対する経験的な値(Mw=6.9の場合は約15秒、 Ekstrom and Engdahl, 1989, JGR)よりも明らかに短い値が推定されました (図3-1)。

図3-1. 破壊の継続時間の推定結果。青い線が震源関数の推定結果。


(文責:中野、図作成:山品) 最終更新日:2009年09月03日

防災科学技術研究所 国際地震観測管理室